読書日記6日目 宮部みゆき「荒神」

読了。近所のブックオフで220で置いてあり、岡田斗司夫がベタ褒めしてたこともあって即購入。

一度読み出すと止まらない、2日くらいであっという間に読み終えた。

では何がそこまで面白かったのか考察したい。

大雑把なあらすじは、江戸時代の2つの藩(香山藩と永津野藩)の国境付近に蜥蜴(トカゲ)のような、かつ蛇のような化物が現れ集落を襲う。この化け物がなかなか強い。

その2つの藩と呪術師一家の因縁も絡みながら化け物を退治して物語は終わる。

本作意外に宮部みゆきの作品を読んだことはないが、この作品を読んでいて思ったのは状況描写が過不足なく、映画のフィルムのように滑らかに頭の中で出来事を想像できたということ。

冗長さを感じさせず、かといって早すぎることもなく物語が展開していく。

※もしかして現代文学にとってはこれが一般的なのか、古典文学ばかり読んでいたせいでよく分からない。

斗司夫も言うとおり、怪獣モノで憎しみや正義感などの浅い関係ではなく登場人物一人一人とその化け物に何らかの強い繋がりがあり、

倒したからめでたしめでたしではなく、ほっとすると同時にどこかむなしい感じを読後に味わえた(ゴジラ-1を見た後に近い)。そういう意味で物語構造はゴジラ-1に近いかもしれない。

途中形態変化する点など演出面はシン・ゴジラに近いかもしれない。

ほかの宮部みゆき作品も読んでこの作品の位置づけを相対的に測っていきたい。

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